スイスのパソコン屋さん

スイスで小さなパソコン屋をやっています。日々来るお客さんのお話

2020

2020年も半年過ぎ、ほぼコロナで半年終わった感が。。

ヨーロッパの国境も再度開き、Airbnbが思ったより好調で安堵する。

こちらでは、何があろうとバカンスは重要なのだ。

 

私たちも子供をつれてスイス国内の山に登ってきた。場所によっては

レストランで隣の席との距離が近いところもあり、コロナなんて無いような

雰囲気の地域もあり、スイス国内でも色々違うもんなんだなぁと思った。

 

急に日本に簡単に帰れないとなると、突然孤島にいるような気分になるから

不思議だ。今まで出来ていたことが出来なくなると、急にやりたくなる気持ち

になるのと同じように。

来年には治療薬でてまた通常運行になるのだろうか。

 

去年は計画どうりに過ごせたので、今年も目標を持ってシュクシュクと

進んでいきたい。でも常にフレキシブルに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Airbnb始めました

小さなパソコン屋の倉庫をシャワートイレ付きに改装し、Airbnbを始めてみた。

壁は自分たちで塗り、窓辺にやすりをかけたり、家具を組み立て、部屋のデザインを考えたりするのが中々楽しく新鮮で、DIYが日常の楽しみとなりつつある。

いざ始めてみると思った以上に予約が入り、毎日質問の返信や予約を受け付けたりけっこう忙しく、自分たちの家はさておきゲスト部屋を毎日磨いているのだった。

このアプリなかなか良く出来ていて、お客さんの評価をオーナー側も載せるため、お客さんのマナーも良く、お互いトラブルが起きないように上手く工夫されている。

最初のお客さんは驚きの7連泊で、しかもうちのすぐ近くに住んでいるスイス人だった。家を追い出されたのかとか、これから新しい家に移るのかとか色々話題を提供してくれた。

うちは街から少し離れているので、特色をだすためにNetflixをホームシアターで見れるようにした。日本人の私からするとそんなに魅力的なのか?と思っていたけど、海外の人はこれを面白いと思う人が多いらしい。実際、先のスイス人はホームシアターにすごく満足し、5点満点を評価していたので、旦那の言うことをなるべく聞こうと思ったのであった。やっぱりこっちの人でしかわからない感覚ってあるよね。

もうひとつの特徴としては、高速に近く家に駐車場があるので、車で旅行するヨーロッパ在住者にとっては来やすいのだろう。とはいえ、やっぱり街中のほうが人気が高いのは否めないが・・

面白いのは家のそばに親戚兄弟が住んでいるので選んだという人がけっこういることだ。スイスは四分の一が外国人なのでそういう使い方もあるのだろう。

さて、どの国からの旅行者が来るかというと圧倒的に中国、次にドイツ、あとは各国色々世界中からといった感じ。中国マネーはなんだかんだとまだまだ勢いがいいのです。

 

 

 

荷物の中身

旦那帰宅後、荷物の中身はなんだったのか聞いたところ、ドバイの王様のロボットのパーツだったそう。ロボットの頭のパーツが壊れ、展示会の開始が翌日だったため急遽運んだそうだ。本来なら支払うべき税関も住所を見てあっさりとパスされたらしい。一泊でとんぼ返りしたところ、翌日、今度は腕が壊れたとかで急遽、誰かがまた荷物を届けに行ったという落ちである。

旦那はクーリエの会社と何社か契約しているのだが、いつも遠くの依頼を受けている。以前メキシコに行ったときは、なかなかのアドベンチャーとなった。まず、飛行機の遅延でスイスのチューリヒで一泊、早朝エアフランスに乗ろうとしたら、チケットの不具合で乗れず。急遽、ブリティッシュエアウェイズのロンドン経由を手配したものの、また数時間の遅延。ロンドンについたら搭乗時間ぎりぎりで税関を先に通してもらい、飛行機に乗ったら、なんと自分の席に人がいたのだった。

同じ番号でチケットが発券されていたらしい。結局、最後の一席になんとか乗せてもらい、お詫びにシャンパンを振舞われるが、旦那はお酒を飲まない人なのでした。。

帰宅後、そんな面倒なことがある仕事をまた引き受けるのか聞いたところ、もちろん!との答え。本人は楽しんでいたのでした。

 

 

パソコン屋さんの趣味 その2

旦那は今ドバイに行っている。昨日、突然ドバイに行ってくると言い出した。飛行機で直接、工場などの部品を届けるバイトに登録していて、突然依頼が来たのだ。しばらく旅行に行っていなかったので外に出たくてムズムズしていたのだろう。お金も稼げてただで飛行機に乗れるなんて旦那にとっては一石二鳥なのだ。

とにかく飛行機が好きで、昔から2ヶ月に一回は遠方へ滞在日数1・2日という旅行を繰り返していた。ラウンジやホテルでネット環境があれば仕事もしているのでずっと遊んでるわけではないのだが。

何が面白いのかわからないけれど、家ではコックピットの会話のYouTubeをずっと見ている。パイロットになりたかったらしいが、眼が悪いので成れないと思ったそう。なかなかの執念である。今はコンタクトをすればいいらしいですね。

当然、お店にくるお客さんの予約変更をしていったものだと思ったが、一人忘れていたらしい。。ピンポンが鳴ったので出てみるとお客さんだった。ぎょぎょ。とりあえず、緊急の用件でいないとひたすら謝り、PCを預かっておいた。あっさりそうですかと言われこちらは寛容なのだなぁと一先ずほっとする。

と同時にまだまだ今一な自分のドイツ語にがっかりしたのだった。少し進歩したかもと思うと、次に自信を無くす出来事にあう、語学はこれの繰り返しである。

急いで旦那に確認したところ、お客さんが1日予定を間違えていることがわかった。。なーんだ。ヨカッタァ。

無事に荷物を届け、ホテルでくつろいでいる旦那にドイツ語の練習になって良かったねとノンキに言われるのであった。

パソコン屋さんの趣味

パソコン屋さんであるけれど、自由にお店を閉められるので時々旦那は自家用車でリムジン運転手をやっている。長距離ドライブ好きのため、いい案件があったらひょこひょこでかける。お金も稼げてドライブも出来る趣味のひとつなのだ。今日もバーゼルからベルンへプライベートジェットのパイロットを乗せにいった。

毎年ダボスで世界経済フォーラムがあるのだけれど、リムジン運転手をやりたいがためにお店は閉店になる。。世界各国から企業のトップや首相が集まるので、街に警官があふれ雰囲気が全く変わるのでそれを見るのが楽しいそうだ。

今年は、ニューヨークからスピーチの専門家を乗せる予定だったが、当日キャンセルになりかなりがっかりしていた。お客さんの名前しか知らされないが、その道のプロや王族関係、議員だったりするので、どんな人が乗るのかとウィキぺディアで事前にチェックするのも楽しみとか。

今年はゲストにマッド・デイモンが環境に関するスピーチをしに来ていた。映画のボーンシリーズにはまって以来、出演作をほぼ見ているので、あースイスにいるのかぁー私もダボスへ行きたいとこの時ばかりは思ったものだ。

スイスは毎月どこかの街で国際会議や世界的な見本市が行われていて、世界のVIPが集まってくる。バーゼルでは有名な絵画の見本市があり、1組のお客さんをホテル・会場・商談のためのレストランへと1日がかりで付き添いをする。お客さんがお昼を食べているときは旦那は車で待機し、せっせとWEBを作っているので本来の仕事もできて一石二鳥なのだ。

有名ギャラリーの人たちがくるので、車の中の会話を聞いているのも面白いのだとか。NYが拠点で、明日はロンドンにある家に帰り・・など華やかな世界の話を旦那から聞くのも今や私の楽しみの一つとなっている。

 

 

 

 

小さなパソコン屋さんは生き残れるのか

当然スイスにも大型量販店がありパソコンも売っていて修理もしている。小さなパソコン屋に需要はあるのだろうかと思っていたが、毎日毎日パソコンをもってやって来るお客さんをみるとこんなに壊れるものなんだなあーと感動すら覚えるので需要はあるのだろう。

旦那によるとこちらではなじみのお店を作りたいと思う人が多いらしい。小規模店だと細かい対応も出来るので個人的なサービスを受けられるからだ。

一回お客さんになると何年後かにまたパソコンを買いにくるし、修理もここで頼むようになる。22歳で起業したので、かれこれ長い付き合いだと15年ぐらいになるそうだ。ちなみに、修理・販売・WEB作成・ネットワーク環境設定などが主な仕事だけれど頼まれればエクセルを教えに行ったりとなんでもやっている。

そして大型店ではできないであろうこと。修理を頼むのがメインではなく、ただ話をしたいという人も多い。特にリタイアした人など。家に行ってパソコンの不具合を5分で直し、そこから1時間ぐらい話し相手になることも多々あるらしい。もちろん料金に加算されていくのだけどね。。

前にうちの車を電気自動車に変えたとき、電気自動車について熱く語るお客さんがいた。そしたら、その話をしたいがために、またすぐ修理を頼みに来たのだった。

来月また電気自動車に変えるので、間違いなくそのお客さんは来るだろうと旦那は予測している。

 

朝が早い

スイスは朝が早い。7時~8時に働き始める人が多い。一番乗りのお客さんが朝8時にお店に来るので最初はびっくりしたもんだ。家の一階がお店のため、まだぐーたら寝ていた私は罪悪感を感じるのであった。

 一般的には朝が早い代わりに16時からラッシュアワーが始まるので、会社員も夜の時間はたっぷりある。

旦那は自由にお店を開いたり閉めたりしている。基本は予約制なので調整が利くため、朝ちょこちょこ働いて、自分の都合でお昼から16時までお休みし、18時にお店を閉めるといった具合だ。

もちろん忙しいときは、1日中働いている。18時までだけど・・

 最初はお客さんから苦情がでないのが不思議でしょうがなかったが、予約制はこの国では基本であることが後からわかった。

旅行は人生には無くてはならないものなので、長期休みもしょっちゅう。。しかし、お客さんにとっても旅行は人生において不可欠のため、電話がかかってきたら一言旅行中ですと伝えれば快く待っていてくれる。立場変われば、お客さんも働く側なのでお互いの立場を受け入れる土壌ができているのはいいなあと思う。

 この生活に慣れてくると人生でそんなに急いでする用事ってほとんどないかもなと最近は思ったりする。